ギフテッドとは?天才?それとも発達障害?
最近、ギフテッドという言葉をメディアで見かける機会が増えました。そこでは賢い系の芸能人やIQが高い子ども、アインシュタインなどの歴史的な天才がギフテッドの例として挙げられることが多いので、「ギフテッド=天才」みたいな印象を多くの人は持っているのではないでしょうか。また別の面では、障害者支援施設がギフテッドを受け入れていることもあり、そこから「ギフテッド=発達障害」と考えている人も散見されます。
実のところ、「ギフテッド=天才」ではありませんし、「ギフテッド=発達障害」でもありません。ギフテッドの中には天才も居るし障害を持つ人もいますがそれらの人たちは少数派です。
「じゃあギフテッドっていったいなに?」という疑問に、この記事では答えていこうと思います。
目次
- Q. ギフテッドとは?定義は?
- Q. ギフテッドの基準は?
- Q. 天才じゃないの?
- Q. 発達障害じゃないの?
- どういう人たちなの?特徴は?
- Q. 顔立ちに特徴はあるの?
- Q. ギフテッドの大人もいるの?子どもだけなの?
- 終わりに
大人のギフテッドとその特徴について(職場編)
ギフテッドというと以前は子どもについての話題を目にすることが多かった印象ですが、近年では大人のギフテッドについても着目されるようになってきました。
例えば以下のような記事です。この記事ではあるギフテッドの大人が社会に出たときに遭遇した困難について語られていますが、大人になってからギフテッドであることに気づいた人は多かれ少なかれこのような経験があるのではないでしょうか。
実際、私も会社で同僚や上司とうまくいかなくて悩んだ末にギフテッドという概念にたどり着きました。この記事では同じように周囲との適応に悩んでいるギフテッドやその周囲の人の参考になるように、大人のギフテッドの特徴や仕事場などで起こる出来事などについて解説していきます。
目次
- ギフテッドとは
- 大人のギフテッドは存在するの?
- 大人のギフテッドの特徴とは?
- 思考のスピードが速い
- 感受性が高い
- 内向的である
- 感情的に幼さが残るところがある
- 創造的な思考
- 自立的
- 完璧主義的
- 職場で観察されるギフテッドの特徴
- なぜそうなるのか
- どうすればいいのか
- ギフテッド側の対応
- 周囲の人の対応
- 最後に
ギフテッドの「2E」とは?ギフテッドとはどう違う?
ギフテッド関連のニュースについての感想をSNSなどで眺めていると未だにギフテッドを発達障害の一部だと誤解している人が散見されます。ギフテッドという特性は発達障害とは別ものですが、日本ではギフテッド支援を障害者の支援機関が担っていることが多く、そういったところからの連想でギフテッドも障害であるという誤った認識が生まれているような気もします。
そのあたりの事情ついては上の記事に詳しく解説されているため興味のある方はぜひ読んでみてほしいのですが、ギフテッドと発達障害についての話がややこしいのは発達障害を持ったギフテッドも存在するということにあります。ギフテッドが必ず発達障害を持っているわけではありませんが、発達障害と無縁なわけでもないのです。
今回はそんな発達障害とギフテッド特性の両方を併せ持った人たち「2E」についての簡単な解説やありがちな疑問について簡単にまとめてみます。
目次
- 「2E」ってなに?
- そもそもギフテッドが発達障害じゃないの?
- 2Eの何が問題なのか?
- 2Eの割合はどのくらいなのか?
- 2E ギフテッドの特徴は?
- どうやって2Eを見分けるのか?
- 終わりに
ギフテッドの特徴とは?専門家によるリストで具体的に解説
Googleで検索すればさまざまなギフテッドの特徴が挙げられているリストを見ることができます。「記憶力が良い」や「並外れたユーモアのセンスがある」、「リーダーシップがある」などはだいたいどのリストにも載っていますが、ギフテッドであればこういう特徴すべてを持ち合わせているのでしょうか?また、「記憶力が良い」といってもどの程度良ければその特徴を持っていると言えるのでしょうか?
もちろん、記憶力(というかワーキングメモリー)についてはWISCやWAISなどのIQテストを受ければ数値としてはっきりするのですが、検査には2万円前後の費用が必要になるためおいそれと受けるわけにはいきません*1。ギフテッドの特徴リストはそういった医療的な検査を受ける前に使える手軽なチェックリストですが、それをもう少しだけ「使える」ものにするため、特徴リストにちょっとだけ解説を加えてみようと思います。
目次
- ギフテッドに特徴的な行動リスト
- 内面も含めたギフテッドの特徴リスト
- 特徴の強さはどのくらいが基準なのか?
- 全ての特徴に該当する必要はない
- 終わりに
ギフテッドは「顔立ち」や「顔つき」では分からない!その理由を解説
Googleで「ギフテッド」と検索すると関連ワードに「顔立ち」やがよく出てきます。みんなギフテッドに特徴的な顔立ちがあると期待しているのだと思いますが、結論から言ってしまうと実際には顔立ちからギフテッドを見分けることはできません。
検索で出てくる記事には「ギフテッドは中性的な顔立ちの傾向」みたいに書いてあるじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが、私が確認したところそれらの記事には科学的な論文が引用されておらず、信頼性はかなり低いと言わざるを得ません。
そこでこの記事では、顔立ちからギフテッドかどうかを見分けるのはムリであることを科学的な研究結果や論文を引用して説明していきたいと思います。
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